体操の全日本シニア選手権(福井県営体育館)が30日に行われ、4月の全日本選手権で予選落ちして以来、約4か月ぶりの実戦復帰となった五輪個人総合2連覇の内村航平(30=リンガーハット)は6種目合計83・900点で5位に終わった。

 14・800点で全体1位となった最初の種目の床では着地を連発する華麗な演技を披露。2種目目のあん馬で痛恨の落下を犯してしまった。試合後、キングは苦笑しつつも「落下しているので、話にならない。達成度は半分以下」と厳しい自己評価を下した。

 最悪からは脱したものの、2週間後に痛めた腰については「やっぱり痛いです」。今年はこれが最後の試合で、次は来年春の全日本選手権となる。完全復活には程遠いが、6種目を演じきったという点では、絶望視されていた東京五輪へかすかな希望が見えた。