【米アリゾナ州スコッツデール2日(日本時間3日)発】米男子ツアーのフェニックスオープン(TPCスコッツデール=パー71)で3連覇を目指していた松山英樹(25=LEXUS)が、左手親指付け根付近の痛みのためラウンドのスタート前に棄権した。4月には悲願の初優勝を目指すマスターズを控える。間に合うのか。

 初日は69で回り首位と5打差の29位。上位浮上を狙った2日目、ラウンド前の練習で苦悶の表情を浮かべる松山がいた。初日のラウンド中から訴えていた左手の痛みが消えなかった。何度もスイングを確認し、マッサージも受け直前まで出場を目指したが、無念の棄権。「初めての痛みでスイングができないほど。3連覇がかかっていたから残念です」と悔しい表情で語った。

 故アーノルド・パーマー氏以来となる3連覇の偉業がかかる特別な大会。出場への思いは強かったが、それ以上の深刻度だった。「このまま続けたら一生できなくなるんじゃないかという怖さがある。続けても意味がないくらい痛い。やめたほうが賢明。すぐやめればできるようになるところでやめたほうがいい」。なんとも心配だ。

 初めての箇所の負傷ということもあり慎重になるのは当然だ。気になるのは4月5日開幕のマスターズへの影響だ。今後の見通しについて松山は「マスターズに向け、リビエラ(ジェネシス・オープン、2月15日開幕)もどうするか分からないし、メキシコ(メキシコ選手権、3月1日開幕)も。ベイヒル(アーノルド・パーマー招待、3月15日開幕)ぐらいから出られたら。再来週くらいから出れればそれが最高ですが。頑張りたい」とマスターズに向け無理をしない姿勢を強調した。メジャー制覇へ万全の体調を取り戻したい。