【ノースカロライナ州シャーロット発】今季最後のメジャー「全米プロゴルフ選手権」最終日(13日=日本時間14日)、松山英樹(25=LEXUS)とともに最終組の1つ前でプレーしたジャスティン・トーマス(24=米国)が制し、メジャー初優勝を果たした。

 単独首位で終盤の3ホール、死刑台への通路を意味する“グリーンマイル”に突入。17番パー3で4メートルのバーディーパットを沈めて後続を突き放すと、18番パー4は手堅くボギーで収めて、タイトルを手にした。

 今季序盤は絶好調だった。開幕2戦目でツアー通算2勝目を挙げると、1月のハワイでは「59」をマークするなど2連勝。同時期に同じく好調だった松山とタイトルを分け合うように優勝を重ねた。今夏は3戦連続予選落ちなど、勢いを落としていたが、松山が世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」で約半年ぶりの優勝を果たした翌週にメジャー制覇。2人は優勝を争う試合も多く、不思議と調子の波が重なるようだ。今季に限っては松山にとって「最大のライバル」と言っていい。

 ジュニア時代から同い年のジョーダン・スピース(24=米国)とはライバル関係であり、良き友人。優勝が決まると、スピースや同じく仲がいいリッキー・ファウラー(28=同)から祝福を受けた。

 10番パー5で一度はカップのふちに止まったボールが10秒ほどして転がり込むなど劇的なシーンもあったが、最終日のカギとして真っ先に挙げたのは1番パー4の4メートルのボギーパット。「一日がダブルボギーで始まるなんて、あんまりだからね」と笑顔で振り返った。

 ハワイでの2連勝の後「今季の目標を高く設定した」と話したトーマスは、その中身を問われ「シーズンが終わったら話すよ」。年間王者を決める米ツアーのポイントランクは松山に次ぐ2位に浮上した。最後まで2人が争うことになるのだろうか?