【英サウスポート21日(日本時間22日)発】「全英オープン」2日目(ロイヤルバークデールGC=パー70)、2アンダーの12位から出た松山英樹(25=LEXUS)は4バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの72と苦しみながらも、イーブンパーの10位となんとか好位置をキープした。首位とは6打差、メジャー初制覇のチャンスを残して週末を迎える。首位は世界ランク3位のジョーダン・スピース(23=米国)が6アンダー。

「雨と風が両方来てしんどかった」。全英らしいコンディションに我慢のゴルフを強いられた松山はホールアウト後、こう本音を漏らした。

 痛かったのは終盤17番パー5。2打目を左のブッシュに入れ、3打目はまさに出すだけ。ベアグラウンドからの第4打がグリーンをオーバーすると、5打目のアプローチも寄せ切れない。「4打目がもったいなかった」。このホールをダブルボギーとし、辛うじて守ってきた貯金を吐き出した。

 コンディションの厳しさは数字が物語る。比較的穏やかな天候だった初日は「68」の松山を含め、39人がアンダーパーをマークしたものの、2日目はわずかに8人。通算のアンダーパーも9人にまで減った。

 そんななか、松山は前半は6番パー4でボギーが先行。それでも、直後の7、8番を連続バーディーとし、1つスコアを伸ばして前半を終えた。

 9番をプレー中にグリーンに水が浮き、10分ほどの短い中断。これが流れを変えたのか、迎えた後半は出だしからピンチが続く。10番パー4ではティーショットを右のバンカー、2打目はグリーン左手前のブッシュに打ち込み、この日2つ目のボギー。11番パー4でもティーショットを右のラフに入れると、連続ボギーを喫した。

 12番パー3では4メートルを沈めてパーをセーブしたものの、13番パー4ではティーショットが右のブッシュにつかまり、後半4ホールで3つ目のボギー。この時点で一度、イーブンパーにスコアを落とした。

 それでも、14番パー3で4メートルのバーディーパットを沈め、アンダーパーに復帰すると、16番パー4では10メートルのロングパットを放り込みバーディー。17番はスタートの2アンダーにスコアを戻した直後のダブルボギーだった。

 一進一退のラウンドを振り返り松山は「良かったといえば良かったし、もう少しできた感じもある。スコアは微妙ですけど、悪い位置じゃないのでいいかな」。最終18番ではピンチをしのいでパーをセーブし「ボギーにしていたらだいぶ落ち込んでいるところだった。明日もいいプレーをしないと上位には行けない。パットは良くなっているので続けたい」と前を向いた。

 予報では3日目は雨もなく、まずまずのコンディション。「もう少しショットもショートゲームも磨けば、いい位置で(3日目を)終われる。天気次第だけど、5アンダーぐらいを目指していきたい」。最終日のV争いを見据え、猛チャージを誓った。