【ジョージア州オーガスタ3日(日本時間4日)発】今季メジャー初戦「マスターズ」(オーガスタ・ナショナルGC)は6日に開幕する。この日からはコースにはパトロンと呼ばれるギャラリーが入り、ムードは一気に盛り上がったが、悪天候で正午前にコースはクローズ。午後から練習を予定していた松山英樹(25=LEXUS)は姿を見せなかった。その一方でリッキー・ファウラー(28=米国)、ジョン・ラーム(22=スペイン)ら注目の若手が公式会見に臨んだ。

 大荒れの天候となったこの日、これまでとは別の場所に新設されたメディアセンターの会見場に真っ先に姿を見せたのは人気者のファウラーだった。

 今季はすでに2月の「ホンダ・クラシック」で優勝し、先週の「ヒューストン・オープン」でも3位。「ここ数試合、いくつかのミスはあったけど、バーディーは数多く取れている。楽しみな状態で今週に向けて準備ができた」。メジャー初制覇に十分な手応えを感じているようだ。

 予選ラウンド2日間は秒速10メートル近い強風の予報が出ていることについて聞かれると「強い風も一定ならやさしい。弱い風が動き回り、時々、突風が来る方がタフになる」と数字に表れる難しさよりも、予測不能の難コンディションを警戒した。

 一方、シーズン序盤に松山と激しい優勝争いを繰り返したジャスティン・トーマス(23=米国)は今季好調の理由に「昨年までもバーディーはたくさん取れていたが、今はウエッジに自信がある」と、ショートゲームの向上を挙げた。

 1月にハワイで2連勝した後はやや成績を落としているものの「(1か月前の)『メキシコ選手権』は決していいゴルフをしたわけではないが、優勝のチャンスがあった(5位)初めての経験だった」と、復調に自信を見せる。

 また、初出場のラームは「ボクが生まれた年(1994年)に(ホセ・マリア)オラサバルが初優勝し、それ以前には(セベ)バレステロスが2度勝っている。ここはスペイン人のプレーに合うんじゃないかな」。母国の英雄2人の名を挙げ、史上4人目の初出場初優勝に意欲をのぞかせる。日本では当然のことながら松山に期待が集中するが、各国の新世代もそれぞれに自信を持ってオーガスタに乗り込んでいる。