モデルケースは畑岡奈紗(18=森ビル)だ。17の関連団体が集まる日本ゴルフサミット会議が18日、都内で開かれ、日本ゴルフ協会(JGA)は2020年東京五輪に向けた選手強化に関し、他団体に協力を要請した。

 世界ランキングを基準にした強化指定選手(男女各8人)とアマチュアのナショナルチーム(NT)を強化の軸としてきたが、今後はこれに若手プロを加える方針。NT経験者を対象にプロ転向後も一貫した指導体制で強化を進める。

 NTには現在、オーストラリア人のガース・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)がおり、選手の信頼も厚い。「畑岡選手は昨年、米女子ツアーの予選会でジョーンズ氏をキャディーに起用し、出場権を獲得した。これをモデルケースに考えている」(JGA山中博史専務理事)

 東京五輪でのメダル獲得と同時に、国ぐるみで選手育成に取り組む韓国に負けじと、男女とも世界ランク50位以内に多くの選手を送り込むことを目標に掲げた。一方で強化体制を整えるためには先立つものが必要だ。山中専務理事は「韓国の強化費用が年間5億円なのに対し、我々は現在その10分の1程度。今後、新たなスポンサーを探し、寄付を募るなどして費用を確保したい」と話す。

 畑岡とともにNTの中心選手だった勝みなみ(18=鹿児島高)らも今年プロ転向を予定。お金の問題さえクリアになれば、心強いサポート体制となりそうだ。