男子ゴルフの2015年「マスターズ」&「全米オープン」覇者、ジョーダン・スピース(23=米国)が17日、契約するアンダーアーマーが都内で開催したイベントに出席した。

 日本時間16日午後まで、ハワイで開催された米ツアー「ソニー・オープン」に出場して3位。ここからプライベートジェットで真冬の東京に駆けつけた。屋外イベントではいきなり阿部祐二リポーター(58)から「ドゥー・ユー・ノウ『PPAP』?」と振られたものの、全くわからずに困った表情になった。

 推定年収は5300万ドル(約60億円)。普通の「大物外国人選手」ならこのやりとりで激怒しそうなものだが、スピースは笑顔を絶やさない“神対応”だ。一般ファンから「ウエートトレは必要ですか?」と聞かれると「もちろん。重い負荷をかけるだけではなく、柔軟性をキープすることが大事。他のスポーツはピークが10年ぐらいしかないかもしれないけど、正しいやり方をすればゴルフは30~40年続けられる」と話した。

 パットの名手として知られるだけに「パットの時は何を考えているんですか?」との質問には「僕の場合はラインを読むことよりも、グリーンのスピードをつかむことが大事。あとは自信を持つこと。パッティングの75%は自信を持つことが占めている」と丁寧に説明。さらには「バックスイングの時は右足に根が生えているようなイメージを持って、スリークオーター(トップまで約75%の位置)までは腕を伸ばしている」と事細かに学生を指導。本来は自身の名を冠した新作シューズ「スピース ワン」発売発表のイベントだったが、さながらレッスン会のように熱く指導した。

 終盤にはなんと、予定になかった即席サイン会も。その後はスタッフが回収し忘れたサインペンを持ったまま記念撮影するなど、どこまでも人の良さを見せつけた。