【ハワイ州カパルア8日(日本時間9日)発】米男子ツアー「SBSトーナメント・オブ・チャンピオンズ」最終日(プランテーションコース=パー73)、2打差2位スタートの松山英樹(24=LEXUS)は1イーグル、4バーディー、3ボギーと70のラウンドで通算19アンダーとスコアを大きく伸ばせず2位。日本人最多勝利となる米ツアー4勝目を逃し、2017年の初戦を飾れなかった。優勝は通算22アンダーで回ったジャスティン・トーマス(23=米国)。ツアー3勝目を飾った。

 この日の松山は何かが違っていた。スタートの1番パー4。2打目でグリーンを外すと、エッジからも寄せられずにまさかの3パットでボギーとスコアを落とした。4番パー4も第2打でグリーンを捉えたはずのボールが傾斜で止まらず、こぼれてラフに入りボギーと序盤はスコアを伸ばせなかった。

 決して調子は悪くなかった。だが、ショットがショートするなど、最終日にミス連発。今大会で好調だったパットも、距離感が合わない場面が多く、グリーン上で何度も険しい表情を浮かべた。同じ最終組で回った首位発進のトーマスは3バーディー、ボギーなし。前半戦で5打差をつけられてしまった。

 松山は昨秋から直近5試合で4勝。昨年12月の非公式戦の慈善大会「ヒーロー・ワールドチャレンジ」(バハマ)優勝も含めれば6戦5勝と驚異的な勝率を誇った。その勢いのままに、今年初戦となる今大会に臨み、初日から69、68、66で回り、米ツアーでは13ラウンド連続の60台という安定感を発揮した。

 このまま自己記録を更新し続ければ、最終日に丸山茂樹(47=セガサミーHD)の米ツアー3勝を抜いて、日本人最多の4勝目と、日本人初のシーズン2勝と2大会連続優勝。さらには自己最高位となる世界ランキング5位(現在は6位)入りも確実視されていた。

 後半戦は11番パー3でバーディー、14番パー4はチップインイーグルで猛追を開始。すると、15番パー5で首位トーマスがダブルボギーとし、1打差にまで迫ったが、あと一歩届かなかった。それでも直近7試合で優勝5回、2位2回は圧巻と言うしかない。次戦は米ツアー「ソニー・オープン」(12日開幕)に臨む予定だが、今年の松山からは目が離せない。