【ISPSハンダ グローバルカップ】朴ジュンウォン 無欲のラウンドで“天下統一”

2016年07月01日 12時00分

優勝した朴に半田会長からグリーン羽織と兜が手渡された

 国内男子ツアー「ISPSハンダ グローバルカップ」(6月23~26日、石川・朱鷺の台CC=6834ヤード、パー71)は、通算17アンダーで並んだ朴ジュンウォン(30=韓国)とエミリアノ・グリジョ(23=アルゼンチン)とのプレーオフとなり、1ホール目にバーディーを奪った朴が初勝利を挙げた。ツアー史上3例目の快挙も達成された大会は「グローバル」の名称にふさわしく、世界を股にかけるトップ選手たちが、その技でギャラリーを魅了した。

 プレーオフの舞台となった18番パー4の2打目。残り184ヤードから6番アイアンで放ったのが“ウイニングショット”だった。

 ピン横1メートルにピタリと付いたのを確認すると、ガッツポーズに続いてキャディーとグータッチ。この迫力に圧倒されたのか、後から打ったグリジョは6メートルにしか乗せられずにパー。バーディーパットを確実に沈めた朴が、うれしい日本ツアー初勝利を挙げた。

 2005年にプロ転向して、08年に日本ツアーに初参戦したものの、シード獲得どころかQT突破もままならず、近年はアジアを主戦場に。

 そんな状況を打破するきっかけを作ってくれたのが、同い年で、昨年の日本ツアー賞金王の金庚泰(29=韓国)だった。

 身長171センチ。今季の平均飛距離が252・75ヤードでランク111位の朴に対して「距離を伸ばすのには限界がある。フェアウエーをキープして、アプローチとパットにつなげていけば結果は出る」とアドバイスした。

 この言葉に忠実に従うと、フェアウエーキープ率は2位(66・07%)に。

 さらに平均パット数は「1・7153」で堂々の1位。おかげで、飛ばないながらもバーディー率が2位になり、平均スコアも4位と急成長した。

 今季は2月の「ミャンマー・オープン」、5月の「関西オープン」でV争いを経験したものの、2位と11位に終わった。

 その理由を「勝ちたい、という意識が強すぎました」と振り返る。三度目の正直、のために切り替えたのが「今季の目標はあくまでシード獲得。それだけを考えるようにしました」。

 プレーオフとなった際も、米ツアーでV経験のあるグリジョとの実力差を認めた上で「キャディーと『ここまでよく頑張った』と話していました」という。この無欲が勝利を呼び込んだ。

 表彰式では半田晴久大会会長から「優勝兜」を贈られたが「兜は副賞だと思って、いつになったらトロフィーをくれるんだろ?と思ってました」と周囲を笑わせた。

 勝って兜の緒を締めろ。この初勝利をきっかけに、真の強さを身につけたい。