【全米女子プロ】打倒韓国&米国に燃える第3勢力

2016年06月08日 16時00分

リオ五輪代表も確定的な野村

 女子ゴルフの勢力図が塗り替えられつつあるなか、メジャー第2戦「全米女子プロ選手権」(ワシントン州サマミシュのサハリーCC)が9日に開幕を迎える。今季の米女子ツアーでは野村敏京(23)が日本勢として4年ぶりの優勝を挙げるなど2勝。先月にはタイ人初の優勝を果たしたアリヤ・ジュタヌガーン(20)が初Vから一気に3連勝を飾った。韓国、米国に続く“第3勢力”がメジャー制覇に挑む。

 

 今年の「全米女子プロ」は本来なら、女子のメジャー史上初の4連覇がかかる世界ランク2位の朴仁妃(27=韓国)が最大の注目選手となるはずだった。だが、最近の朴は左手親指の負傷で満足にプレーできない状態。先月末の大会では初日に「84」を叩いて棄権している。今大会に出場すれば、成績にかかわらず、規定を満たし殿堂入り。万全の状態なら優勝候補の一角であるのは間違いないが、今回は殿堂入りのための強行出場なのは否めない。

 

 代わって注目されるのはともに今季初Vの野村とA・ジュタヌガーン。近年の女子ゴルフ界は韓国勢が席巻してきた。

 

 世界ランク10位以内のうち実に5人が韓国人で、1位のリディア・コ(19=ニュージーランド)も韓国出身。彼女たちに対抗するのはレキシー・トンプソン(21)、ステーシー・ルイス(31)といった米国勢だった。

 

 その図式にまず風穴を開けたのが野村。開幕3戦目(2月)に初優勝を果たすと、4月には早くも2勝目。先週も1打差の2位とシーズンを通して安定した力を発揮している。リオ五輪の日本代表もほぼ当確の野村は今季の目標に「初優勝とメジャー制覇」を挙げており、今大会での達成をもくろんでいる。

 

 一方のA・ジュタヌガーンは先月、初優勝を飾るとそこから一気に3連勝。姉のモリヤ(21)とともに将来を嘱望される存在だったが、実力が開花し、世界ランク10位、賞金ランク2位と大躍進を果たした。

 

 2人に共通するのは十分な飛距離。ここ数年、海外勢のパワーの前に苦戦を強いられていた日本勢のなかで、平均250ヤードを超える野村は特異な存在。A・ジュタヌガーンに至っては今季ツアー15位の266・98ヤードを誇る飛ばし屋だ。

 

 今年の会場、サハリーCCは男子のメジャーや世界選手権シリーズが開催されたこともある難コースで高い精度も要求される。韓国以外のアジア勢が第3勢力としての地位を確立できるか、真の実力が試される。