永久シードははるか彼方?「LPGAアワード2015」が17日、都内のホテルで行われ、イ・ボミ(27=韓国)が賞金ランクなどの主要3部門を独占、今季を象徴するように主役を務めた。
この日は来季の日程も発表され、今季からさらに1試合増えて38試合。外国人選手にもかかわらず、日本で人気抜群のイ・ボミがツアーを支えているといっても過言ではない。
しかし、ツアー最高の功労賞ともいうべき“永久シード”(通算30勝)が与えられる可能性は限りなく低いという。というのも、イ・ボミは日本女子プロゴルフ協会の会員ではなく、単年登録という形でツアーに参戦しているからだ。
入会には日本でのプロテスト合格が必須。アマチュアVなどの実績で2004年に宮里藍(30=サントリー)が特例で入会して以降、ツアー優勝や3年間のシード維持で実技免除だったが、その制度は11年に廃止となった。
現在は賞金女王が入会を望んでも、プロテストを受けなければ門戸は開かれない。
「永久シードは会員に対しての制度」(LPGA関係者)のため、今季7勝で通算15勝とした女王がいくら勝ち続けても対象外。それどころか「30勝にアマチュアでの優勝を含むというただし書きはあるが、単年登録についてのただし書きはない」(同)。仮に入会してもゼロからの再スタートもあり得るというわけだ。
前例がないだけに協会の判断次第だが「日本が大好き」と話すイ・ボミの貢献度を考えれば、冷たい対応にも思える。今後、制度改正の道はあるのか。