昨年の「日本女子オープン」で3位になるなど国内女子ツアーでも活躍を見せるアマチュアの永井花奈(18=東京・日出高3年)が、19日からの米女子ツアーのセカンドQT(予選会)に挑戦する。“美少女ゴルファー”が宮里美香(26=NTTぷらら)のように、日本ではなく米国でプロ生活のスタートを目指す意外な理由とは?

 イ・ボミ(27=韓国)が今季5勝目を挙げた先週の国内女子ツアー「スタンレーレディス」で、永井は13位に入った。来季は、セカンドQTから12月のファイナルQTに進出し出場権を獲得すれば、米ツアーを主戦場とする予定。韓国ツアーのQTにも挑戦中の永井だが「日本でプロになるつもりだったし、将来は日本に戻ってきたい」と、実は国内志向。“空白期間”を埋めるために海外のツアー参戦を模索しているのだ。

 国内のプロテストは18歳以上(その年の4月1日時点)という年齢制限があるため、受験できるのは来年からになる。仮に一発合格を果たしても、高校卒業から7月末の最終プロテストまでは浪人生活となる。

 一般の高校生に例えれば、卒業まで就職活動ができない仕組み。この間も推薦でのツアー出場や「日本女子アマ」などへの参加は可能だが、より多くの試合経験を積むために海外という選択肢が出てきたのだ。

 米女子ツアーの出場権を得たとしても「日本のプロテストを受けたい」。しかし、それもあくまでスケジュール次第。場合によってはそのまま米国が主戦場となる可能性もある。

 1年後には、昨季史上最年少で国内女子ツアーを制した勝みなみ(17=鹿児島高2年)、今季ツアーでアマ初の3週連続トップ10入りを果たした新垣比菜(16=沖縄・興南高2年)ら“黄金世代”も同じ状況を迎える。永井が米女子ツアーの出場権を獲得し、順調に活躍を果たせば、スター候補たちが続々と海を渡るなんてことも十分ありそうだ。