【ワシントン州ユニバーシティープレース発】難コースが話題となったゴルフのメジャー第2戦「全米オープン」で、松山英樹(23=LEXUS)は通算3オーバーの18位に終わった。ショットでは上位陣に劣らない力を見せたものの、通算5アンダーで優勝したジョーダン・スピース(21=米国)には大きな差を見せつけられた。悲願のメジャー制覇のために松山が進むべき道とは――。

「メジャー制覇に足りないものは?」。ラウンド後、報道陣の問いかけに松山は「分からない。これから考えます」とぶっきらぼうに話した。

 今大会の松山のショットの精度は高かった。フェアウエーキープ率4位(82・14%)、パーオン率10位(75・00%)。優勝のスピースがそれぞれ68位と5位だったのだから、数字だけなら互角以上だった。

 差がついたのはグリーン上。松山は慣れないフェスキュー芝と強いアンジュレーションに手を焼き、4日間平均で1ホールあたり1・85パット(60位)。スピースは1・75パットで15位だった。1ラウンドで1・8パット、4日間で7・2パットの差。それがほぼ2人のスコアの差となった。

 パッティングについて松山は「今週は入らなかったが、いいところもたくさんあった。これまでのスタイルを変えて、自分のフィーリングを殺したくない」と話したものの、今季の米ツアーでも低迷。連日一つずつ喫したダブルボギーも、2日目は3パット、最終日は4パットによるものだった。メジャーで勝利を手にするには、やはりパッティングの課題克服が絶対条件だ。

 次のメジャー「全英オープン」(7月16日開幕)が行われるスコットランドのセントアンドリューズも、フェスキュー芝のグリーン。日本ではお目にかかれない代物だけに、今大会の経験をどう生かすかが重要なポイントとなりそうだ。