大逆転の準備は整った――。ゴルフの国内女子ツアー「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」2日目(9日、埼玉・石坂GC=パー72)、3週連続優勝が懸かる西郷真央(20=島津製作所)は、3バーディー、1ボギーの70で回り、通算3アンダーとし、首位と5打差の13位タイにつけた。

「本当にパットが入らなくてすごく悔しい1日だった」。最終18番で痛恨のボギーをたたくなど、最後まで納得のいくゴルフはできなかったが、西郷に悲観する様子はない。パットを決め切れなくても「先週優勝したときよりショットの精度はすごくいい。そこに関しては評価したい」と粘り強いゴルフを披露。1988年のツアー制施行後、史上3人目となる3週連続Vに望みをつないだ。

 前週の「ヤマハレディース葛城」は史上2番目の若さで完全優勝を果たした一方で、開幕戦の「アクサレディス」では最終日に5打差を逆転して優勝。勝負強さは健在で「追いかける方が自分らしいプレーができる」と不敵な笑みを浮かべた。

 この順位はプレッシャーが少なく、むしろ好都合。運命の最終日はやはり〝パットの精度〟がカギとなる。「昨日と今日でかなりもったいないバーディーパットを外しているので、最終日にその分たくさん入ってくれたら。最後のパットがどれだけ決められるか」。笑顔の裏には覚悟がにじみ出ていた。