日本人きっての渡り鳥プロが初のメジャータイトルに近づいた。国内男子の今季メジャー初戦「日本プロ選手権日清カップ」2日目(15日、埼玉・太平洋C江南C=パー71)、川村昌弘(21=マクロミル)が66をマーク。首位のアダム・ブランド(32=オーストラリア)と3打差の通算7アンダーで3位に浮上した。


「プロになる時から日本にするかどうか悩んだぐらい」と海外志向が強い川村は昨季からアジアツアーを転戦中。先週は欧州、アジア共催の「モーリシャスオープン」で5位に食い込み、11日の深夜にアフリカの島国から戻った。それでも疲れを見せるどころか「最近は毎日100点」という好調のショットでスコアを伸ばした。


 世界を転戦していれば、様々なトラブルもあるはずだが「旅が好きなんでそれも楽しいし、サポートしていただいてるんで、苦労はないですよ」。大手商社とスポンサー契約を結んでおり、世界中どこに行っても、現地のスタッフが歓迎してくれるという。


 アジア参戦1年目だった昨年は夏場に「ロシア→福島→フィジー→福岡と6週連続で20時間移動をやって、秋以降はボロボロでした」。反省を踏まえ、今季はスケジュールも考え抜いたものになっている。


 こうした生活ができるのも日本、アジア共催の「パナソニックオープン」(2013年)を制しアジアのシードを獲得したから。「初優勝が思惑通りでしたからね。5年シードはもちろん欲しいですよ」。今大会を制し、より自由に世界を飛び回るつもりだ。