国内女子ツアー「サイバーエージェントレディスゴルフトーナメント」最終日(3日、鶴舞CC西C=6515ヤード、パー72)、1打差の2位から出た木戸愛(25=ゼンリン)は70のラウンドで6アンダーの3位に終わった。初日から首位の申ジエ(27=韓国)が8アンダーで国内通算10勝目を挙げた。

「来るつもりはなかったんですけどね。昨夜、本人から電話をもらって、精神的に落ち着いていて、これは行けるかな思ったんで」。急きょ駆けつけた師匠、芹沢信雄(55=TSIグルーヴアンドスポーツ)の前で木戸は「100点です」という納得のプレーを見せた。

 特に前半は「気持ちよくクラブを振れていた」と4バーディー、1ボギー。7アンダーとスコアを伸ばし、単独首位で後半を迎えた。

 しかし「そのまま行けないのが優勝争い。緊張はなかったけど、ショットへの不安が出てしまった」と後半はバーディーが奪えない苦しい展開。「力んでしまった」という14番パー4、ライが悪かった17番パー4と、いずれも2打目でグリーンを大きくショートし、ボギーを叩いた。

 最後は優勝争いから脱落したが、18番パー5で4メートルを沈めてバーディー締め。「悔しさ以上に得たものが大きい。この経験を次につなげたい」と笑顔でコースを後にした。

 戦況を見守った芹沢は「申ジエが強かった。向こうはまだ余力があったけど、木戸ちゃんはいっぱいいっぱい。でも、(指導を始めた)2年前に比べたらずっとよくなっている」。木戸自身も、師匠も、ツアー2勝目が近づいてくることを実感する一日となった。