国内女子ゴルフの「富士通レディース」最終日(17日、千葉・東急セブンハンドレッドC=パー72)は、降雨によるコースコンディション悪化のため最終ラウンドが中止となり、古江彩佳(21=富士通)が通算12アンダーで並んでいた勝みなみ(23=明治安田生命)とのプレーオフ(PO)を制して2021年初勝利(通算5勝目)を飾った。

 今回のPOは3ホール(16、17、18番)決戦。ともにパーで迎えた17番パー3で古江が、2メートルを決めてリードを奪う。18番パー4は6メートルのパーパットを残すが、しっかり沈めて、バーディーを逃した勝のパーパットを残して決着。昨年11月の「大王製紙エリエールレディス」以来の優勝が決まった。

 アマチュアとして優勝した2019年大会に続く勝利となった古江は「ホステスプロとして優勝することができて本当にうれしいですし、アマチュアで優勝してまたプロになって優勝できると思ってなかったので、ここで2勝目をすることができてうれしいです」と喜びを語った。

 昨年は3勝を挙げたが、今年は勝てない時期が続いた。春先は苦しんだが、復調のキッカケをつかんだのは、7~8月にかけて出場した「エビアン選手権」と「AIG全英女子オープン」だった。「エビアン(4位)と全英女子オープン(20位)で上位にいれたので、そこで自信を持てた。今年が悪いわけではないと思えたので、そこからしっかり調子を戻せて、できたかなと思います」

 ミスに対する意識を変えたこともプラスに働いた。「ゴルフはミスがつきものだけど、ミスを許せないようになっていたかなと思うので、そのミスが出たとしても今回の試合からは、悔しいですけど、悔やまないようにしてましたね。次からどうやるかっていう頭の切り替えがうまくできたかなと思います」

 今季終盤戦へ、ようやくやってきた勝利で勢いに乗りたいところ。古江は「また1勝を目指してやっていけたら。自分のプレーを楽しんで、できればいいなと思います」と力を込めた。