女子ゴルフの宮里藍(29=サントリー)が“さくら効果”で復活を期す。昨シーズンはプロ転向後初めてシード権を失ったが、今季から米ツアーメンバーとなった横峯さくら(29=エプソン)に刺激を受けている。

 横峯は米女子ツアー開幕戦の出場権を得られず、2戦目の「バハマクラシック」でようやくデビューを果たしたものの、予選落ち。この2試合、横峯はいずれもマンデー予選に出場した。このことに藍は「ハングリーさを感じる」という。

 横峯は日本で賞金女王にもなり、生涯獲得賞金は10億円を突破。そのプライドで予選会出場への抵抗があってもおかしくないが「そんなことは1ミリも感じませんね」(藍)。そのひたむきさに藍も感化されたのだ。

 昨季は賞金ランク86位に終わったことで、今年は「全米女子オープン」などの出場資格がない。そこで「予選会に出ようと思っています」(藍)。初めて海外メジャーの舞台に立った2004年の「全英女子オープン」以降、ほとんどのケースで資格を得て出場し続けてきたが、予選会に挑戦するのは初となる。一日で36ホールを回る予選会は過酷なサバイバル。これにあえて挑むのは、復活にかける熱い思いがあるからに他ならない。

 14日には自身が手がけたDVD「宮里藍のゴルフ脳」の発売記念イベントに参加。昨季の不振の原因となったパッティングについて「まだ20%ぐらいの状態」と話したが、ショットは「去年からいい状態が続いている」。ジュニア時代から良きライバルとしてしのぎを削ってきた横峯と競り合うことを、浮上のきっかけにしたい。