松山を苦しめる?旧式ボールへのこだわり

2015年01月15日 16時00分

 怪物ゴルファーの2015年はどうなるのか。男子ゴルフの米ツアー「現代自動車チャンピオンズ」最終日(12日=日本時間13日、米ハワイ州カパルア・プランテーションC=パー73)、首位タイでスタートした松山英樹(22=LEXUS)は通算20アンダーの3位に終わった。1打差でプレーオフ進出を逃し悔しさをにじませたが、目標に掲げるメジャー制覇へ向け上々の滑り出し。その一方で舞台裏では思わぬ“危機”が押し寄せている。

 

 再三のチャンスを生かせずに迎えた最終18番パー5、約2メートルのバーディーパットは無情にもカップの左を通り抜け、プレーオフを戦うことができなかった。

 

 ラウンド後は20分ほどロッカーにこもり、気持ちを落ち着かせてから報道陣に対応。松山は「(優勝争いを)何度もすれば慣れると思う。経験をすることが大事」。約1か月ぶりの試合で100%の状態ではなかったが、今年初戦に大きな意気込みを持って臨んだだけに悔しさをにじませた。

 

 日本からテレビで見守った恩師の東北福祉大ゴルフ部・阿部靖彦監督(52)も「一番悔しいのは本人。ただ、ここで勝ったら終わりじゃないし、メジャーで勝ったら終わりでもない。プロとして10年、20年と続けていくんだから、こういう経験を糧に成長すればいい」と話す。日本人男子初のメジャー制覇へ、貴重な経験となったのは間違いない。

 

 さらには、昨年11月の日本ツアー「ダンロップフェニックス」からドライバーをニューモデルにチェンジしたばかり。同大会の優勝に続き、再び結果を出した。「成績が出ていれば、とりあえず納得するのは松山のような選手だって同じでしょう。我々としてはこれで安心して見ていられます」とは契約メーカーの関係者。松山は一度信頼すると、なかなか揺らぐことのないタイプだけに、長期使用に見通しが立った。

 

 一方で、替える様子が見られないのがボール。契約メーカーの最新モデルは昨夏からプロへの提供が始まり、現在は一般発売もされている。だが、松山の愛用しているのは旧式の13年モデル。同関係者は「テストは何度もしているが、こだわりが強い選手なので…」と新ボールは、いまだ実戦投入されていない。

 

 古いモデルであっても看板選手の松山には提供は続けられるが、ここで困った問題が…。「材料が手に入らなくなるなど、我々が作りたくても作れない状況もあり得るので、いつまでという約束はできない」(同関係者)

 

 もちろん「Xデー」の情報は事前に伝えられるだろうが、松山がボールを切り替える前に提供不可能の事態が訪れてもおかしくないのだ。「旧モデルを使っているのは松山選手だけではないですし、当面は大丈夫」とは言うものの、メジャー制覇が日に日に現実味を帯びつつある状況だけに松山の“こだわり”が思わぬ障害となりかねない。