東京五輪ゴルフ女子で銀メダルを獲得した稲見萌寧(22=都築電気)が、改めて国内ツアー重視の姿勢を示した。

 銀メダルの余韻もほどほどに今週は国内ツアー「NEC軽井沢72」(13日開幕、長野・軽井沢72G北C)に出場する。12日に公式会見に臨んだ稲見は「今週の試合に切り替えている。思い出を引きずっているのはないですね」。LINEに130件ほど祝福メッセージが届くなどお祝いムードになりがちとなる中、東京五輪最終ラウンド翌日(8日)からすぐに練習を開始した。

 今回の銀メダルで日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)などから報奨金(1000万円)と来年から10年以内に行使できる5年シードを付与された。長期シードを米ツアーへ挑戦するきっかけする選手もいるが、稲見の考えに変わりはない。「海外はあまりは考えていないので、日本主体で頑張りたいので5年シードはうれしかった。銀メダルよりそっちの方がうれしくなっちゃいましたね」と強調した。

 そんな考えもあって2024年パリ五輪には消極的な姿勢だ。「いろいろなことを考えて、少し厳しいかなとは思っています。国内を主戦場としてやるので、難しいと思います」。国内ツアーでは米ツアーに比べて世界ランキングのポイント加算が少ない。例えば、五輪直前に海外メジャーに勝てばランクは一気に上がるため、〝国内組〟だと必ず代表になれるかどうか微妙だからだ。

 まずは、これまでと変わらず目の前の試合に集中する。「上位にいきたい思いはあるけど、天気次第かなと。そこで耐えなきゃいけない部分があると思うので、うまく耐えてチャンスで取って少しでも上位にいけたら思います」と優勝争いを見据えた。