松山の出場義務試合問題を先輩プロはこう見る

2014年11月07日 09時00分

米ツアーを主戦場とする松山

 男子ゴルフの国内ツアーで松山英樹(22=LEXUS)の出場義務試合数の問題が新たな局面を迎えている。松山はすでに来季、賞金王としてのシードを行使するのに必要な「5」を達成できないことは確実だが、もう一つのハードルである「3」も怪しい雲行きだ。そもそも、義務試合数は十分にクリア可能なものだったのか。日米で活躍したベテランたちの意見は?

 

 先週、マレーシアで行われた米ツアー開幕第4戦「CIMBクラシック」で21位に終わった松山は今週、中国に舞台を移し、世界選手権シリーズ「HSBC選手権」(6日~、上海)に出場。年内最終戦となる次週の「OHLクラシック」には出場せず米ツアーはひと区切りとなる。

 

 その後は今季1試合にとどまっている国内ツアー参戦と見られていたが、現時点で出場が明らかになっているのは「ダンロップフェニックス」(20~23日、宮崎)だけだ。

 

 ツアー関係者の間では「JGTO(日本ゴルフツアー機構)への抗議の意味で『3』(注)もクリアしないつもりでは?」という臆測も飛び交っている。

 

 そんななか、米ツアー3勝の実績を誇る丸山茂樹(45=セガサミーHD)は「ボクは30歳から米国に行ったので、若い英樹や(石川)遼とは違うかもしれないけど」としたうえで「日本で5試合は正直厳しい」と話す。

 

 丸山が理想と考える米ツアーでの年間試合数は22~23試合。「シードが厳しくなれば、もっと出なければいけないので、日本で5試合となると年間30試合以上になる。これは適正な試合数を超えていると思う」と具体的な数字を挙げ説明した。

 

 JGTOの海老沢勝二会長(80)は「米ツアー経験者の意見を聞いて義務試合数を決めた」としているが、丸山は「ボクは聞かれていない。(米ツアーで)長くやった人間としては聞いてほしかった」と寂しそうに語った。

 

 一方、1999年に米ツアーのシードを守りながら国内では賞金王という偉業を成し遂げた尾崎直道(58)は「自分のころだってルールを知らずにやっていたのに、今のルールがどうなってるか知らないよ」と規定についてはノーコメント。そのうえで「日本のシードを剥奪するなら、どうぞという気持ちでやっていた。出たければ、推薦で出られるんだし、松山だってそうじゃないの?」。義務試合を設定しても、選手を縛ることはできないというわけだ。

 

 松山の出場が今季2試合にとどまれば、来年はこうした話題も出なくなるはず。米ツアーでの活躍を考えれば、しがらみから解放されることの方がプラスなのかもしれない。

 

<注>国内ツアーの出場資格は22項目に分類される。最も優先順位が高いのが過去5年間の賞金王だが、義務試合数が満たせなかった場合には翌年に限り、その資格を失う。以下、国内3大大会の優勝者(翌年から5年間)、永久シード(通算25勝以上)などがあり、いわゆる賞金シードは12番目。さらに前年の下部ツアー賞金王などが続き、16番目が「米ツアーまたは欧州ツアーのシードを獲得した日本ツアーのメンバー」。これは3試合の出場で資格が発生するため松山にもまだ可能性があるが、優先順位が低くすべての試合に出場できるとは限らない。