米女子ツアーでは相変わらず、日本勢の苦戦が続いている。先週の「ポートランド・クラシック」では宮里藍(29=サントリー)と宮里美香(24=NTTぷらら)が43位、上原彩子(30=モスフードサービス)が52位。この3人と有村智恵(26=日本HP)が揃ってシード落ちの危機に瀕しているのだ。

 その原因の一つとして指摘されているのが、米ツアーのコースセッティングの変化だ。メジャーを中心に今季の米ツアーを視察したツアー関係者は「明らかに飛距離が必要な試合が増えている。ミシェル・ウィー(24)、レキシー・トンプソン(19)といった米国の人気選手が飛ばし屋だということが関係していると思う」

 日本人と同様、飛距離よりも正確性で勝負する選手が多い韓国勢も今季はこれまでほどの勢いはない。ここ数年、ツアーを席巻してきた韓国勢よりも、自国の若きスターというのが米ツアーの流れ。その割を食う形で日本勢も苦戦を強いられているという見方だ。

 コースに対応するため、今さら大幅に飛距離を伸ばすのは無理な話。「日本での実績にかかわらず、飛距離のある選手が挑戦した方がチャンスがあるのかもしれない」(同)

 とはいえ、5月まで未勝利だった韓国勢は6月に初Vを挙げると、8月は一気に3勝と昨年までの強さを取り戻しつつある。日本勢も実績のある選手が揃っているだけに、シーズン終盤に向け、きっかけをつかんでほしいところだ。