8日に開幕する男子ゴルフのメジャー「マスターズ」(ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)で、ブライソン・デシャンボー(27=米国)が飛距離のアドバンテージを生かしたコース攻略をする。

 今シーズンの米ツアーでの平均飛距離が320・8ヤードでランキング1位のデシャンボーは6日の会見で「コースは(前回大会が開催された)去年の11月よりボールがよく転がる」とした上で仰天のマネジメントを明かした。

 まず445ヤードの1番パー4は、右サイドの木を越えてティーショットをグリーン手前まで運ぶ。

 続く2番パー5(575ヤード)では、ほとんどの選手が2打目を打つ下り傾斜の下まで飛ばして、2打目はウエッジで打つ。

 350ヤードの3番パー4は、ワンオン狙い。ティーイングエリアが後方に下がって、越えるのにキャリーで315ヤードが必要になった5番パー4の左サイドのバンカーも「越えることができる」と言う。

 9番と10番のパー4も左の林を越えて、通常は届かない下り傾斜の下までいくことを狙う。

 15番530ヤードのパー5も、2打目をウエッジで打てる距離まで飛ばすつもり。

 このホールでは1935年に故ジーン・サラゼンが残り235ヤードから4番ウッドで打った2打目を入れる「ダブル・イーグル」(アルバトロス)を決めたのが今でも語りぐさになっているが、86年を経て、ウエッジでの2打目をカップイン、ということがあるかもしれない。

 もっとも、この攻め方をするとなると、パー4とパー5では前の組がグリーンに乗るぐらいまでティーショットを打てない。

 待ち時間が通常よりかなり長くなることで、同組や後ろの組の選手のリズムに影響があるか気になるところだ。

 ちなみにデシャンボーは予選ラウンドをアダム・スコット(40=オーストラリア)、マックス・ホーマ(30=米国)とともに回る。