ゴルフの男子メジャー第3戦「全英オープン」で39位に終わった松山英樹(22=LEXUS)がケガの再発を不安視されている。来週からシーズン終了まで休みなしの状況が続くからだ。

 松山は米大陸へと戻り、今後は来週の世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」(31日開幕)、メジャー最終戦「全米プロ」(8月7日開幕)などを経てプレーオフに臨む予定。米ツアーのプレーオフは8月21日開幕の「バークレイズ」から全4試合。初戦はフェデックスポイント上位125人が出場し、各大会終了ごとに100位→70位というように“足切り”を実施する。最終戦の「ツアー選手権」に出場できるのは上位30人だけだ。

 松山は現在、ポイントランキングで23位。フェデックス杯年間王者になると、賞金とは別に1000万ドル(約10億円)のボーナスももらえるだけに踏ん張りどころだが、これにはリスクも伴う。

 左手親指痛を抱える松山は、今季の米ツアーで途中棄権が2回ある。プレーオフで「ツアー選手権」まで進出すると、連戦は米ツアーでは未経験の「7」まで伸びる。肉体、特に故障箇所への負担を考えると、どこかで休みを入れたいところ。「ブリヂストン招待」と「全米プロ」はフェデックスポイントも高いので、本来ならばこの2試合とプレーオフに挟まれた「ウィンダム選手権」(8月14日開幕)あたりが“休み時”になる。

 しかし、松山は昨年、シード獲得を確実なものにするため、急きょ同大会の「主催者推薦」をもらって出場したいきさつがある。「それを『今年は出ません』というわけにはいかないみたいです」(関係者)

 貴重な「主催者推薦」の翌年、手のひらを返すように「出ません」という義理を欠く行為は、米国でも「ご法度」というわけ。

 松山は今後へ向け「やることはたくさんある」と話すが、試練の連戦となりそうだ。