ゴルフの米男子ツアー「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」(ペブルビーチGC=パー72)、最終日に65と伸ばして逆転で通算4勝目を挙げたのがダニエル・バーガー(27=米国)。そのキャディーバッグをのぞいてみると、最新ではないクラブがズラリと並び、アイアンはなんと10年前のモデルだった。

 米メディア「GOLF WRX」によると、バーガーが使っているアイアンは、テーラーメイドの「ツアープリファードMC」。これは同社の2011年モデルだ。

 他を見ると、ドライバーは昨年モデルの「SIM」で、3Wは二つ前のモデルとなるテーラーメイドの「M6」(いずれもテーラーメイド)。ウェッジはキャロウェイの一つ前のシリーズ「MACK DADDY」(マック ダディー)となっている。

 首位タイで迎えた18番パー5は、前日にティーショットを右にOBしてダブルボギーを叩いているホール。左には太平洋が広がり、嫌でもプレッシャーがかかる状況で3Wを振り抜いた結果は「人生で最高のショットだった」。

 そして残り250ヤードを2オンに成功させてイーグルでのフィニッシュ。優勝賞金140万4000ドル(約1億4750万円)を手にした。

 ちなみに「ツアープリファードMC」アイアンの現在の中古での相場は2万円前後なので、その約7000倍の額の賞金を手にしたことになる。

 バーガーはこのアイアンを10年使い続けているのではなく、昨年2月の「フェニックス・オープン」から久々にバッグに入れた。

 すると3戦連続でトップ10入り。この後新型コロナウイルスによる中断があったものの、再開後の6月には「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」で優勝した。

 最新のクラブがその人にとって「最良」とは限らない。もし「前にあのクラブを使っていた時は調子が良かったのに」というクラブがあったら、試しに戻してみるのも手だ。