勝みなみ“未来の賞金女王”見据えあえて難しいクラブ使用

2014年05月03日 16時00分

バンカーショットを放つ勝

 若いうちの苦労は買ってでも…。国内女子ツアー「サイバーエージェントレディス」初日(2日、千葉・鶴舞CC西C=パー72)、2週前の「バンテリン」で史上最年少Vを達成して以来のツアー出場となったアマチュアの勝みなみ(15=鹿児島高1年)は2バーディー、6ボギーの76、4オーバーの70位と大きく出遅れた。天才女子高生ゴルファーには苦しいスタートとなったが、舞台裏では将来を見据えた用具選びを勧めている。

 

「緊張はなく、ショットも悪くなかったけど、かみ合わなかったかな」。勝はこの日のプレーをこう振り返った。

 

 大フィーバーのなか、リズムをつかむことに苦労した。この日、勝を目当てに集まった報道陣は実に95人。女子にはめったに取材にこないNHKもクルーを派遣した。「女子の大会初日に取材にくるのは(宮里)藍、(横峯)さくらがデビューしたばかりのころ以来では」(同局関係者)。そんな状況で、15歳に平常心を保てという方が無理。16番で5メートル、17番は8メートルをねじ込む連続バーディーで意地を見せたが、2日目は予選通過に向けて巻き返しが必要な状況に追い込まれた。

 

 そんな勝はクラブセッティングに特徴がある。ウッドはドライバーと3、5、7番。ユーティリティー(UT)は使わず、アイアンを4番から入れている。今や市販のアイアンでは、4番は別売りがほとんど。一般アマチュアではバッグに入れている方が少数派だ。

 

 これはUTやショートウッドを使えば、やさしく球を上げて、止められるから。それは勝のようなトップアマやプロも同じ。それでもUTを使わない理由を「やさしいクラブを使うと、なかなか元に戻れなくなってしまいますから」と用具面をサポートするメーカーの関係者は打ち明ける。

 

 目先のスコアを良くするためなら、UTを使えばいい。だが、楽することを覚えると、真の技術は身に付かない。それよりもミスがミスとわかる難しめのクラブでナイスショットできるように練習した方がいい、との長期的視野に立った上でのクラブ選択なのだ。

 

 15歳ゴルファーに無限の成長が見込めるからこその選択。来週にはメジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」(8日~)が控える。歴史的Vの直後だけに、つい結果を求めてしまいがちだが、勝サイドは冷静に“未来の賞金女王”を見据えている。