国内男子ゴルフの年内最終戦「日本シリーズJTカップ」(3日~、東京・東京よみうりCC=パー70)の昨年覇者・石川遼(29=CASIO)が、30歳からの10年でのさらなる飛躍を誓った。
3月に初めてコーチをつけるなど、石川にとって2020年は30歳を前にしての変革の年。「この9か月でかなり意識して、アイアンベースのスイングにしてきました。1Wにとらわれ過ぎて『どうしよう、どうしよう』となってアイアンまで調子が悪くなるというのが毎年の繰り返しでした」。アイアンを軸にスイングを組み立てることで、トップはコンパクトになり、安定感も増してきたようだ。
まだ新しい感覚が完璧になじんできたわけではなく、見据えるのは来年以降。「30歳から自分が到達したことのない場所に行きたい。40歳までの10年が自分のゴルフ人生で一番大きなチャンスだと思っています」。20代では挫折に終わった米ツアー再挑戦など、胸に秘めた目標はいくつもあるはずだ。
そんな中で迎える20代最後の「日本シリーズ」は大会連覇をかけての出場。「九割九分、コースをどう攻めるかに集中しているので、連覇とか、先のことは考えていません」とした上で「初日のスコアに一喜一憂する必要はありませんが、優勝が狙える位置で終わることが大事だと思います」と静かに闘志を燃やした。
今季の国内ツアーは出遅れが目立つだけに、初日のプレーが連覇へのカギを握りそうだ。