国内女子ゴルフの「伊藤園レディス」最終日(15日、千葉・グレートアイランドC=パー72)、首位から出たミレニアム世代の古江彩佳(20)が70をマーク、12アンダーで並んだ酒井美紀(29=国際スポーツ振興協会)とのプレーオフを制し、今季2勝目を挙げた。

 プレーオフ3ホール目、勝負を決めたのは古江のスーパーショットだった。残り161ヤードから7Iで放った第2打はピンに弾かれ、イーグルこそならなかったが、30センチにピタリ。「打った感じはすごく良かったんですけど、縦の距離までは分かりませんでした。カップに触れたかは分からなかったので『なめたかな?』とキャディーさんと話していました」。酒井が6メートルのバーディーパットを外した時点で事実上、勝負は決した。

 昨年10月にアマVを飾り、プロに転向。コロナ禍で開幕が大幅に遅れた今季も9月にプロ初優勝、そして今回の2勝目と順調に勝利を重ねている。「9月に優勝してから時間が過ぎるのも早くて、2勝目が今くるとは思わなかったので、すごく早かったなと思っています」。20歳172日でのツアー3勝は横峯さくら(20歳187日)を抜いてツアー史上4位の年少記録となった(最年少は畑岡奈紗の18歳261日)。

 今大会前の時点で世界ランク42位。12月には初の海外メジャーとなる「全米女子オープン」に出場する。主催者から正式に発表されていないため「もし出られたら」と断ったうえで「全部が経験だなと思って頑張りたいと思います」。国内ツアーでパーセーブ率1位の安定感を世界の舞台でも発揮する。