【ジョージア州オーガスタ14日(日本時間15日)発】ゴルフのメジャー「マスターズ」(オーガスタナショナルGC)3日目、松山英樹(28=LEXUS)は4バーディー、4ボギーの72と伸ばせず通算8アンダーの10位。首位と8打差で最終日に臨むことになった。世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(36=米国)が初日に続いての65で回り、通算16アンダーまで伸ばして4打差の首位となっている。

 松山は2番パー5でアプローチをピタリと寄せてバーディーを奪うと、この時点で通算9アンダーの首位に並んだ。悲願のメジャー初制覇を「マスターズ」で達成できるか、という期待が高まる。だが、5番パー4で15メートルを3パットして、ボギーを叩いてしまう。

 それでも6番パー3では10メートルのバーディーパットを沈めてすぐに取り戻した。8番パー5はティーショットが右のバンカーにつかまり、2打目が距離を稼げずにパー。9番パー4は2打目が傾斜でグリーン手前に戻され、アプローチを4メートルオーバーさせてボギー。10番パー4はティーショットが右の林に突き抜けて、ここもボギー。松山は予選ラウンド(R)の36ホールでボギーがひとつだけという安定感を見せていたが、この日は早くも3つ目のボギーを叩いてしまった。

 12番パー3はバーディートライがカップをかすめて入らない。すると13番パー5では、フェアウエーから201ヤードの2打目がグリーンにまったく届かず、クリークに入りかけるミスショットが出る。

 3打目は強烈な左足下がりのアプローチとなったが、ここはウエッジをちゅうちょなく振り抜き、ピタリと寄せてバーディーを奪った。14番パー4は2打目を1・5メートルにつけて連続バーディー。この勢いで首位を走るジョンソンとの差を少しでも詰めたいところだったが、17番パー4で奥から1メートルを決めきれず、3パットでこの日4つ目のボギーとしてしまう。

 出入りが激しくなったこの日を「自分で自分がコントロールできなくなってしまった」と振り返った松山は、最終日に向けて「何があるかわからないので、集中していくだけ」と話した。

「マスターズ」最終日で、史上最大の逆転は1956年にジャック・バークが記録した「8」。グリーンジャケットに袖を通すためには、この再現が必要となる。