【カリフォルニア州サンフランシスコ6日(日本時間7日)発】今季の海外メジャー初戦「全米プロ」初日(TPCハーディングパーク=パー70)、タイガー・ウッズ(44=米国)は68をマーク、2アンダーの20位とまずまずのスタートを切った。首位にはジェイソン・デイ(32=オーストラリア)、ブレンドン・トッド(35=米国)が5アンダーで並んだ。

 米ツアーの再開から約2か月、3週前の「メモリアル・トーナメント」(40位)にしか出場していなかったウッズがしっかりのメジャーに照準を合わせてきた。

 スタートの10番パー5で2オン2パットのバーディーを奪う滑り出し。13番パー4では10㍍のバーディーパットを沈めて、順調にスコアを伸ばした。

 その後、2つのボギーで貯金を失ったものの、後半にバーディーラッシュ。4、5番を連続バーディーとすると、7番パー4では4㍍のチャンスをものにした。

 同組の世界ランク1位ジャスティン・トーマス(27=米国)は1オーバーの68位、同3位ローリー・マキロイ(31=英国)はイーブンパーの48位。次世代のスターを歴戦のウッズが圧倒した。

 ラウンド後、この日のカギとなったホールに挙げたのはバーディーを奪った5ホールではなく、6㍍のパーパットを沈めた18番パー4。「勢いを維持する大きなパットだった」と振り返った。

 手にしていたのは全盛期よりもシャフトを長くしたパター。腰や背中のケガにより、長時間のパッティング練習はできなくなっているが、姿勢が起きる分、これまでより「少しだけ時間を費やすことができた」という。

 無観客開催でスーパースターの周りにも今はギャラリーはいない。「恐らくしばらくの間はこの状況が続くので慣れるしかない。熱気はなくなるが、注意力が散漫になることもない」。静寂のメジャーで16度目のタイトル獲得を狙う。