【ゴルフ】さあ、男子の出番 選手に問われる〝人間力〟 9日からエキシビション大会

2020年07月09日 16時40分

練習ラウンドを回る石川遼(村上航/JGTO/JGTOimages)

 男子ゴルフの「ゴルフパートナーエキシビショントーナメント」は9、10日の2日間、茨城・取手国際GCで開催される。新型コロナウイルスの影響でツアー開幕が大幅にずれ込み、今大会も様式を変えて何とか開催にこぎつけた。選手たちはゴルフができる喜びを口にしたが、普段とはスタイルも違えば、注目の集まり方も別次元。プロ選手の「ゴルフ力」が問われることになりそうだ。

 予定では、今大会は日本の男子ツアーで初めてプロとアマチュアが一緒にプレーする形式で行われるはずだった。だが新型コロナウイルスの影響で多くの外国籍選手の出場が困難なことに加え、アマチュアの安全確保のためにプロ選手96人だけで36ホール(2日間)を回る方式に変更。賞金(総額2000万円、優勝360万円)もランクに加算されないエキシビション大会として開催されることになった。

 オンライン会見に出席した選手会長の時松隆光(26=筑紫が丘GC)は「この大会をきっかけに何か変わるのではないかという気持ちが強い」と期待を膨らませ、石川遼(28=CASIO)は「開催していただくことに感謝。少しでもいいプレーを見せたい」と意気込んだ。

 感染予防策として、大会に関わる人数を最小限にするために無観客。選手の家族やコーチ、マネジャーもコースには入ることができない。選手はキャディーも付けないセルフプレーで、バッグも電動アシストカートを使うか、自ら担ぐかを選ぶ。今大会は2日間とも午前7時半からホールアウトまでユーチューブなどで完全生中継されるが、普段のツアーでは見られない姿だけに、ファンにとっても貴重なシーンとなりそうだ。

 エキシビション大会とはいえ賞金が懸かるため、選手にとってはただの“花相撲”ではない。距離や風のジャッジ、グリーンの読みはもちろん、ルールの把握という部分も正確さが求められる。

 競技委員の判断を仰ぐ際は、選手が携帯電話で自ら連絡することになっているが、あまりに初歩的なことで競技委員を呼び出すようであれば、映像を通して一般のファンなどに「こんなことも知らないのか」と思われかねない。

 通常ならば各組に付くスコアラーも不在。そのため選手は、ホールごとにグリーンサイドで待機するスタッフにスコアを申告する。大叩きで不機嫌になり、こうした作業を怠るようなことでもあれば…。プロゴルファーとしての“人間力”さえ問われる。

 男子ツアーは1月に「SMBCシンガポールオープン」が行われた後は国内で開催予定だった大会がすべて延期、または中止になっている。その状況で大会を主催するゴルフパートナーは「どこかで、誰かが、前に進む勇気を持って、その難しいかじ取りの第一歩を踏み出す必要があるはず」として“ファーストペンギン”になり、エキシビションの形とはいえ国内での最初の試合の開催に踏み切った。

 すでに国内女子ツアーが開幕し、選手たちはゴルフができることの喜びとゴルフの面白さを改めて発信した。次は男子の番。注目される中でクラブを運び、状況に応じた決断をし、正確なルールのもとでプレーをする。そんなゴルフの原点を見せられるか。男子選手たちが背負う期待は小さくない。