日本プロゴルフ協会は30日、4月10、11日に行われる国内シニアツアー開幕戦「金秀シニア沖縄オープン」(かねひで喜瀬CC)と同16、17日の「ノジマチャンピオンシップ」(神奈川・箱根CC」の2試合を開催することを発表した。「金秀」は例年通りギャラリーを入れるが「ノジマ」は無観客試合となる。

 この日の理事会で、4期目となる2022年3月までの続投が決まった倉本昌弘会長(64)は「主催者としてやりたいという希望と、デニー(玉城・沖縄)知事からも先週の段階で『やっていただきたい』と言っていただいた」と開催の理由を説明。ただ、日々刻々と状況が変わっていることを鑑み「明日(31日)沖縄に行って主催者と話し合いをして合意すれば開催。さらに3日に最終判断をする」と今後の状況によっては大会当日の中止もあり得るとした。

 大会開催となった場合は新型コロナウイルス感染拡大予防のために細心の注意を払う。

 選手全員には体温計を支給して朝晩の検温を義務付け、37・5度の発熱が2日続いたら出場禁止。クラブハウス内のロッカーや風呂は使用禁止とし、食事も換気のいいクラブハウスのレストランかオフィシャルホテルを利用して、不要の外出を控えるよう要請する。

「金秀」を無観客にしなかった理由は、例年のギャラリー数が各日500~1000人ほどで「これであれば『濃密接触』にはならないと判断しました」(倉本会長)。ただし入場時に検温し、37・5度以上の発熱が見られた場合は1時間ほど待機してもらい、それでも熱が下がらないと入場を断る。さらに入場者には連絡先を書いてもらい、何かあった場合は連絡が取れる態勢をつくるという。

「やめる判断は簡単。でもそれをやると再開の判断がより難しくなる。最大限のやれることをやってみる。決して強行するわけではありません」と倉本会長は話した。

 世界中のほとんどのスポーツが延期や中止となる中で、批判を受けることは承知の上。まずは無事に大会が終わることを願うのみだ。