【米男子ツアー】松山爆発も大会が無念の中止 コースレコードタイ「63」9アンダー暫定首位は幻に

2020年03月13日 11時45分

バーディーラッシュで好スタートした松山だったが…(ロイター=USA TODAY Sports)

【フロリダ州ポンテベドラビーチ発】日本ゴルフ界のエース無念――。米男子ゴルフで第5のメジャーと呼ばれる「プレーヤーズ選手権」初日(12日=日本時間13日、TPCソーグラス=パー72)で松山英樹(28=LEXUS)は1イーグル、8バーディー、1ボギーでコースレコードタイとなる63のラウンドで9アンダーとし、暫定トップに立った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で暗い話題が続く中、2017年8月の世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」以来となるツアー6勝目へ好発進したが、その後大会自体が中止となった。

 まさに圧巻のプレーだった。10番(パー4)スタートの松山は、幸先良くピン2メートルにつけてバーディーを奪うと、続く11番(パー5)、12番(パー4)、13番(パー3)と4連続でバーディーを奪取。パットが好調で微妙な距離を残してもズバッとねじ込んだ。16番(パー5)をボギーとしたものの、後半に入っても勢いは衰えなかった。

 2番(パー5)でスコアを伸ばすと、その後の5番、6番、7番(いずれもパー4)と3連続バーディーを決めた。さらに上がりの9番(パー5)では2オンに成功し、約8メートルのイーグルパットを入れてフィニッシュ。63のラウンドで9アンダー、コースレコードタイとなる好スコアとあって普段は仏頂面が多い松山も笑顔を見せていた。

 前週の「アーノルド・パーマー招待」(フロリダ州オーランド)では3日目に80、最終日に77と大乱調で通算11オーバーの56位に沈んだ。松山は「ホールを消化するだけのあきれてしまうラウンドだった。何か一つきっかけがあればすぐに戻ってくると思って帰って練習したい」と話したように、試合直後からトレーニングに没頭。そこで好感触をつかんだという。

 スポーツ界は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大打撃を受けている中、米国でも中止や延期が相次いだ。

 プロバスケットボールNBAはレギュラーシーズンの中断を発表。米大リーグMLBはレギュラーシーズン開幕を最低2週間は延期し、オープン戦を中止にした。北米プロアイスホッケーNHLもレギュラーシーズンの中断、サッカーのプロリーグMLSも全ての試合を30日間中断すると公表したばかりだ。

 今大会前、松山はウイルスがスポーツ界に影を落としていることに「家の中にずっといるわけにはいかない。普通に生活して、試合がなくならないことを祈るだけ」と語っていたが、男子ゴルフ界はツアーを実施。その初日にこれまでのうっぷんを晴らすかのような好スコアを出し、ゴルフファンのみならず、日本国民にも希望を与えたのは間違いないはずだ。

 初日を終えた松山は「なんか良かったですね」と冷静にコメントし「ドライバーは1回しかいい当たりが出てないんですけど、スコアにつなげることができたと思います」とし、好調のパッティングについて「先週の最終日から変えてみて、今日はうまくいきましたけど、これからはどうかなという感じです」。さらに「調子が上がっている? そうは思わない。明日も頑張ります」とクールに答えた。

 最終組が日没サスペンデッドのためラウンドを終えられずに暫定首位となったが、この勢いのまま、2017年8月の世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」以来、約2年半ぶり、通算6度目のツアー制覇を狙うが、さらに4月9日開幕の今季メジャー初戦「マスターズ」や7月開幕の東京五輪に向けても視界良好。期待の高まるプレーだったが、無念の大会中止となってしまった。