米女子ツアーのアジアシリーズに続く国内ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」(3月5日~、沖縄・琉球GC)の中止は、6月末の世界ランキングで決定する東京五輪の出場権争いに大きな影響を与えている。

 今夏の五輪にはランク15位以内に入っていれば、1か国最大で4人が出場可能。現時点で女子は5位に畑岡奈紗(21)、11位に渋野日向子(21=サントリー)、15位に鈴木愛(25=セールスフォース)が入っており、日本から3人が出場可能だ。とはいえ、米ツアーが米本土に戻る3月下旬に再開され、日本ツアーの中止が続けば、国内を主戦場とする渋野、鈴木はポイントを獲得できず、現在のランキングを維持するのは難しくなる。

 15位から外れれば、3人での出場を誓い合っていた2人が一転して、残る1枠を争うライバルになるという図式だ。国内開幕前に東南アジアでスタートダッシュをかける予定だった渋野はすでに完全に仕切り直し。「ダイキン――」を初戦に調整してきた鈴木は日本人3番手であり、15位以内という条件のボーダーライン上にいるだけに、気が気でないだろう。

 事態が速やかに終息し、各選手がプレーした上で、実力による出場権争いが繰り広げられることを願うばかりだ。