【フロリダ州レークブエナビスタ発】これで取り巻く状況が変わっていくのか。2日がかりとなった米女子ツアーの開幕戦「ダイヤモンドリゾーツ・チャンピオンズ」(フォーシーズンズC=パー71)のプレーオフが20日午前8時(日本時間同日午後10時)に6ホール目から再開され、畑岡奈紗(21)は7ホール目でバーディーを奪ったガビー・ロペス(26=メキシコ)に屈し、ツアー4勝目はならなかった。

 ロペスに先に長いバーディーパットを沈められると、畑岡は3メートルのチャンスを生かせず終戦。それでも、シーズン開幕戦での優勝争いに「いいスタートは切れたと思う」。初体験の7ホールという長いプレーオフを「粘り強いプレーができた」と振り返った。

 昨年末でプロ1年目から所属していた森ビルとの契約が終了。同社からは報道各社に「畑岡選手のさらなるご活躍をお祈りする」というリリースが流れた。さらにツアー関係者によれば、ウエアメーカーとの契約も終了。「現在はウエアの提供のみ受けている」という。日本のトップとして華々しい活躍を続ける選手としてはやや寂しい話だが、畑岡サイドの条件に見合うスポンサーは今のところ見つかっていないようだ。

 とはいえ、開幕戦の2位で東京五輪出場にはまた一歩前進。世界中が注目する大一番で実力を発揮し、メダル獲得となれば、そんな状況が一変するのは間違いないところだ。

 米ツアーを主戦場とするだけに、実績に比べてメディアへの露出が少ない畑岡にとって、自国開催の五輪はより特別な舞台。今季はスーパースターに上り詰める大きな一年となりそうだ。