“シブコ効果”で現状維持!? 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が来季のツアー日程を発表し、レギュラーツアーは今季から2試合減の37試合となった。東京五輪でゴルフ競技が実施される2週間はトーナメントの開催を避けたためで、実質的には空き週なしをキープした。

 昨年から続くテレビ放映権帰属問題の影響で来季の試合数減が懸念されていたが、その状況を一変させたのが渋野日向子(21=RSK山陽放送)だ。海外メジャーの「AIG全英女子オープン」を制した8月以降、4か月連続でLPGAのホームページの閲覧数が月間1億PVを突破。さらに年間のギャラリー数も前年比22%増の約68万人と歴代2位を記録した。

 テレビ局を中心とした一部の主催者は放映権について2020年まで協議を継続する覚書をLPGAと交わしていることもあり「このタイミングで離れるところはなかった」(ツアー関係者)。

 また今季中の実施を目指していたインターネット中継は実現しないままシーズンが終了。都内で会見したLPGAの小林浩美会長(56)は「来年に向けて頑張りますとしか言えない」と歯切れが悪かった。

 放映権問題の協議のタイムリミットと、渋野の米ツアー挑戦が重なる見込みの21年シーズンもスケジュールを埋められるのか、先行き不透明な状態は続きそうだ。