国内女子ゴルフの「伊藤園レディス」最終日(17日、千葉・グレートアイランドC=パー72)、3位でスタートした鈴木愛(25=セールスフォース)が67で通算14アンダーとし、今季7勝目をマーク。2007年の全美貞(37=韓国)以来、日本人では初のツアー3連勝を飾った。1打差の2位に大山志保(42=大和ハウス工業)。今大会での引退を表明していた大江香織(29=アルプスアルパイン)は9アンダーで9位に入った。

「プレーオフになったら絶対に大山さんにやられると思っていたので、入れようと思いました」。先にホールアウトした大山と13アンダーで並んで迎えた最終18番パー4、2打目をピン左2メートルに寄せ、チャンスを演出。ウイニングパットを沈めると、右手でガッツポーズを作り笑みを浮かべた。

 快挙の裏には、苦労が隠されていた。9月下旬から約1か月間、左親指のケガで欠場。「ゴルフが嫌になるほど追い込まれました」。病名は伏せたが、ストレスから腹痛にも悩まされ、今でも食事制限を強いられていることを明かした。今週も3日間食事はうどんで済ますなど、万全な状態とは言い難い。

 それでも、賞金ランク1位の申ジエ(31=韓国)を抜き、約800万円差をつけて首位に浮上。2年ぶり2度目の賞金女王が視界に入ってきた。「油断せずに(次戦も)トップ10を目指して頑張りたいです」。残り2試合、ラストスパートで女王の座をつかみ取る。