目指すは太く長くだ! 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の「最終プロテスト」(岡山・JFE瀬戸内海GC=パー72)で一発合格を果たしたミレニアム世代のエース、安田祐香(18=大手前大1年)がプロとして2つの目標を掲げた。それは「近い将来の米ツアー挑戦」と「息の長い選手」。まずはスーパールーキーとして来季の国内ツアーで活躍を期す。

 松山英樹(27=LEXUS)と宮里藍(34)、プロとしての第一歩を踏み出した安田はこれまで何度も憧れを口にしてきた2人に加え、目標とする選手に今季「日本女子オープン」などで同じ組でプレーした大山志保(42=大和ハウス工業)の名前を挙げた。

「長い間活躍されている大山さんみたいなプレーヤーになりたいです。飛距離も私より飛ぶし、ファンの方を大切にしていると感じました」

 2006年に賞金女王に輝いた大山はその10年後、リオ五輪の日本代表の座を勝ち取り、今季も国内ツアー最年長のシード選手として活躍を続けている。安田はまだ18歳。20年以上先を見据えた壮大な目標だ。

 もちろん、長いキャリアをゆっくりと歩むつもりはない。自身の未来予想図として描くのは「23歳までには米女子ツアーでプレーしていたいです。23歳という年齢に特に意味はなくて、今から5年というだけなんですけど(笑い)」。

 今年4月に「アジア太平洋女子アマ」優勝を果たした安田はその資格で「エビアン選手権」(7月)、「AIG全英女子オープン」(8月)と海外メジャー2試合に出場し、いずれも予選を通過。米女子ツアーは“いつかは…”という憧れから、より現実味のある目標になった。思い描く通りのキャリアを歩むためにも、まずは来季のツアー出場資格を手にしなければならない。プロテストという最初のハードルは通算5アンダーの4位で突破したものの「ショットの調子がいいというわけではありませんでした」。最終日(8日)のスコアは「73」。15番パー4では2打目をミスしたものの、池に入ったと思ったボールが縁の石に当たってグリーンサイドに飛び出た。「今日は運が良かったと思います」。ラッキーな形で拾ったパーが終盤のヤマ場だった。

 今後は来季の出場権をかけたQT(1次は今月末、最終は12月)が待ち受ける。「ショットを調整して次の試合に行きたいと思います」。アマチュアとして、世代のトップを走ってきた安田はプロの世界でも、その先頭を走り続けるつもりだ。