ゴルフの米男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(千葉・習志野CC=パー70)は大雨の影響で最終日が28日に持ち越され、タイガー・ウッズ(43=米国)が通算19アンダーで初日からの首位を守って完全優勝。故サム・スニード氏の米ツアー歴代最多に並ぶ82勝目を挙げた。

 完全Vから一夜明け、米メディアは故障と闘い続けた末の偉業達成を温かく伝えた。

 ニューヨーク・デーリー・ニューズ紙は、スポーツ1面の上段に笑顔の写真とともに「タイガーが日本で頂点に到達」と大見出し。中面には「待っただけの価値がある」とタイトルをつけ「日本選手の松山を制して記録に並んだ」と称賛した。

 ニューヨーク・ポスト紙は、タイガーの姓と蓄えを意味するウッズを掛けて「蓄積と円熟」と題し「見事なタイガー、3アンダーの67で月曜日を完結」と勝利をたたえた。

 テレビ局のNBCスポーツ(電子版)は「地球の反対側でタイガーが最多勝に並び、世界ランキングを6位に上げた」。スポーティング・ニューズ(電子版)は「この歴史的な勝利によりプレジデンツ・カップにキャプテンとして参加するだろう」。経済誌のフォーブス(電子版)は「日本での優勝により獲得賞金総額は1億2000万ドルを超えた。東京五輪でも雄姿を見られるか?」と報じていた。

 男子ゴルフでメジャー通算最多18勝のジャック・ニクラウス(79=米国)も祝福した。ウッズが82勝の最多記録に並んだ直後にツイッターを更新し「ウッズのためにもゴルフという競技のためにも信じられないぐらいうれしい」と投稿。これまでもウッズを気にかけていたが、故障を乗り越えた後輩に「手術と彼の努力が質の高いゴルフとして結実したのは明白だ」と、たたえた。