国内女子ツアー「デサントレディース東海クラシック」最終日(22日、新南愛知CC美浜C=パー72)、8打差の20位から出た渋野日向子(20=RSK山陽放送)が8バーディー、ノーボギーの64をマーク、13アンダーにスコアを伸ばし、大逆転で今季国内ツアー3勝目をマーク。今季の獲得賞金を約1億600万円とし、目標の1億円突破を果たした。

 8打差をひっくり返すツアー史上2番目の逆転劇に「自分でも驚き。こんなに伸ばせるとも、ノーボギーとも思っていませんでした」。最大の見せ場は16番パー3。グリーン左のラフから15ヤードのアプローチを放り込み、チップインバーディー。「このところ、アプローチがダメで、それが入ったので、うれしくてガッツポーズしちゃいました」。この日8つ目のバーディーで単独首位に立つと、1打リードのままホールアウトした。

 最終組はまだ7ホールを残しており「プレーオフか、逆転されると思っていました」。プレーオフに備えて練習グリーンにいる間に、1打差から2打差、再び1打差と状況は変化したが「キャディーさんはあえて言わなかったと言っていたし、私も知る必要はないと思ったので、聞きませんでした」。今回が初タッグの藤野圭祐キャディー(46)が状況を告げたのは、優勝が決まってからだった。

 予報では悪天候の最終日となるはずが「雨は降らないし、まさか朝は風がないとか、幸運だったと思います」。雨が降り始めたころには渋野は最終ホール。天候も味方に“持ってる”ところも存分に見せつけた。

 賞金ランク2位の渋野とトップの申ジエ(31=韓国)の差は約1000万円。次の目標として「賞金女王」を掲げ「残り10試合、ほぼ全部で上位争いをしないと届かないと思っています」。歴代最年少の賞金女王へ、ここからさらに加速する。