“3つの目標”に近づいた! ゴルフの国内男子ツアー「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」最終日(25日、北海道ザ・ノースカントリーGC=パー72)、石川遼(27=CASIO)が5バーディー、1ボギーの68で回って通算20アンダーとし、前戦の「日本プロ選手権」に続く今季2勝目、通算16勝目を挙げた。

 初日からトップを譲らない完全優勝で、賞金ランキングは1位に浮上した。石川は「(前戦から)時間が空いたので、気持ちをリセットしてできた。こんなに早く(シーズン)2勝を挙げることができて幸せ」と喜びを口にした。

 今季序盤に腰痛で約1か月離脱したが「日本プロ」で3季ぶりの復活優勝からの連続Vで、いよいよエンジン全開。その石川は年頭の本紙単独インタビューで“3つの目標”を語っている。1つはシーズン「最多勝」で目安には「5勝」を掲げた。2戦連続Vであと3勝となり、今の調子なら射程圏内で2度目の賞金王も視界に入った。

 2つ目の目標は米ツアーの日本開催「ZOZOチャンピオンシップ」(10月24日~、千葉・習志野CC)の出場。この大会では日本ツアーの賞金ランク7位までに出場枠が与えられるだけに、これは達成できそうだ。

「ZOZO」出場の先には来年の東京五輪出場という大目標もある。五輪の出場枠は、来年6月末時点で各国の世界ランク上位2人。現在世界178位(18日付)で日本勢7番手の石川は、残り10か月で大きくランクを上げなくてはならない。

 ゴルフの世界ランクは、選手が過去2年間に出場した試合でどれだけポイントを稼いだかで決まる。ポイントはその試合の「格」や出場選手全体のランクなどによって決定するが、米ツアーの「ZOZO」では大きなポイントが得られる。ここで上位に入って一気に世界ランクを上げる…が石川の狙いで、“大逆転出場”の可能性も十分ありそうな勢いだ。