【国内女子ツアー】渋野が5アンダー7位発進 冷静な分析で選択の1Wが奏功

2019年08月17日 13時00分

渋野は子供にサインするときも笑顔は欠かさなかった

 フィーバーが過熱しても、疲労が蓄積しても、シブコのゴルフは決してブレない。国内女子ツアー「NEC軽井沢72」初日(16日、長野・軽井沢72G北C=パー72)、注目の渋野日向子(20=RSK山陽放送)は6バーディー、1ボギーの67をマークし、5アンダーの7位と好発進した。前半は降ったりやんだりの天気が続いたが、渋野が選んだ“雨に強い1W”が好調。本業での冷静な判断力を見せたメジャーチャンピオンは底力を発揮している。


 朝からの雨にもかかわらず、集まったギャラリーは前年比2448人増の5577人。今季ツアーで2番目に多かった。コース周辺では渋滞も発生するフィーバーの中、渋野が出だしからファンを魅了した。

 1番パー4でチップインバーディーを決め、自ら驚きの表情を浮かべると、続く2番パー5も3メートルを沈めて連続バーディー。大歓声にも背中を押され「今日はいい感じかな」と流れに乗った。

 この日は4つのパー5でいずれもバーディー。「パー5でバーディーを取って、残りをボギーなしなら4アンダー。それがベストかなと思っています」。16番パー5では右サイドのラフから、一度は2オン狙いのフェアウエーウッドを手にしたが、冷静に刻んでバーディー。「キャディーさんとちゃんと話をして、最悪を考えたら刻むべきだなと思いました」と攻めたい気持ちを抑え、しっかり結果につなげた。

 今まさに勢いに乗っている印象の渋野だが、こうした冷静さはクラブ選びにも表れている。開幕から愛用中の1Wを今季一度だけ新モデルにチェンジしている。6月の「アース・モンダミンカップ」でのことだ。

 同大会の3日目のラウンド後に1Wを戻すことを決め「はやりに乗ればいいってもんじゃないですね」と冗談めかしていたが、実際にはしっかりとした理由があった。

 新モデルはスピン量を減らすことで、飛距離アップを狙った1W。「練習からすごく良かったんですけど、雨の日には(フェースとボールの間に雨が入るため)私にはスピン量が減り過ぎてしまうんです」。3日目がまさに雨の中でのラウンドだった。

 渋野にとっては晴雨兼用で安定したショットを打てるのが現在の1W。先週、今週と試合中の雨が続いているが、自信を持って1Wを振り抜いている。昨年の優勝スコアは17アンダー。「明日以降は天気も良くなるし、この大会は伸ばし合いになるので、しっかり伸ばし切れたらなと思います」と自信を見せた。

 この日の67で、国内22ラウンド連続オーバーパーなし。「全英女子」を加えると26ラウンド崩れておらず、無類の安定感を誇っている。

 会場で発売となった「渋野日向子」の名前入りタオルは用意された100枚がわずか1時間で完売。持ち前の笑顔やラウンド中の駄菓子などに注目が集中しているが、メジャーを制した技術と冷静な分析力は群を抜いている。帰国2試合目で早くもV争いとなれば、フィーバーはさらに過熱しそうだ。