【ジョージア州オーガスタ12日(日本時間13日)発】今季のメジャー初戦「マスターズ」(オーガスタナショナルGC=パー72)2日目、3オーバーの63位から出た松山英樹(27=LEXUS)は70で回り、1オーバーの46位で予選を通過した。

 1番パー4、初日に右のバンカーに入れた松山の第1打が今度は大きく左へと曲がった。林を越え、ボールが転がったのは隣の9番パー4のフェアウエー。苦しい位置からスタートでいきなりのピンチだ。
 それでも、林越えの第2打でグリーンをとらえると8メートルから2パットでパーをセーブ。スコアの上では無難な滑り出しとなった。

 続く2番パー5では2打目をグリーン右手前のバンカーまで運びバーディー。8番パー5では2オンを狙った2打目がグリーン右に大きく外れたものの、ここから1・5メートルに寄せてバーディー。前半を2バーディー、ノーボギーとし、予選通過圏内にカムバックした。

 後半は打って変わってバーディー、ボギーが入り乱れる展開。アーメンコーナーの入り口11番パー4を3パットのボギーとすると、続く12番パー3では第1打を4メートルにつけてバーディー。「先に2人がいいショットを打ったんで、あまり(風を)考え過ぎずに打った方がいいのかなと思った」。

 13番パー5は右の林からの2打目をグリーン手前のクリークに打ち込みボギー。対照的に2打目をレイアップしてバーディーを奪ったアダム・スコット(38=オーストラリア)を例に出し「アダムを見たら、刻んだ方が良かったのかなと思う」と振り返った。

 6年前の覇者スコットは一時単独首位に立つ快進撃。4番パー3では13メートルのパーパットを沈め、15番パー5では残り230ヤードからの2打目を1メートルにつけるスーパーショットでイーグルとビッグプレーで流れを作った。

 松山にとって、流れを変えるプレーがあったとすれば、18番パー4、最後の最後で4メートルを沈め、決勝ラウンドにつながるバーディーで2日目を締めくくった。

「予選通過にアンダーパーは絶対だと思っていたが、そこを目指すんじゃなく、5アンダー、6アンダーを出せば追いつけるチャンスもあると思ってやっていた」。無事に予選を通ったとはいえ、優勝を目指す選手としては2日目を終えての46位は満足のいく順位ではない。

 36ホールを終えて8打差は1956年に記録された「マスターズ」史上最大の逆転劇と同じビハインド。「明日しっかり伸ばしていけるようにしたいと思います」。3日目こそ、V圏へのカムバックを目指す。