日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は25日、昨年末の日程発表の時点で中止としていた3大会の継続開催を発表した。「LPGAウィメンズ選手権(仮)」となっていた公式戦「ワールドレディスサロンパスカップ」も5月9日開幕の日程で昨年までと同じ茨城GCで行われる。

 開催が決まったのは「KKT杯バンテリンレディス」(4月19日~)、「中京テレビ・ブリヂストンレディス」(5月24日~)、「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子」(9月27日~)の3大会。いずれも日本テレビ系の地方局が主催で、放映権の一括管理を目指すLPGAの主張に合意していなかった。

「大会側に中止の意思はなく、昨年末の時点で交渉中という認識だった。そんな中、LPGAから中止が発表された」(ツアー関係者)。これにより両者の溝が深まる可能性もあったが、開催を望む選手、ファン、地元の声もあり、大会の継続という結論に至った。来季のツアーは39試合となり、賞金総額は7年連続で過去最高を更新する39億4500万円。LPGAの小林浩美会長(56)は「再交渉の結果、主催者様と弊協会との間で放映権の考え方について合意することができ、大会開催に至りましたこと、大変うれしく存じます」とコメントを出した。

 LPGAの主張が通る形で一件落着の様相だが、「ワールドレディスサロンパスカップ」主催者である日本テレビは「2020年以降の大会については、LPGAと引き続き放映権帰属の在り方について協議を続け(中略)弊社としての考え方にご理解をいただけるよう努めて参ります」。両者の言い分には明らかな食い違いが見られる。結局、火種を残したままで3月の開幕を迎える格好。今季はコース上での戦いだけでなく、水面下で行われる場外戦にも注目が集まりそうだ。