おいしいところは逃さない。男子ゴルフの最終戦「日本シリーズJTカップ」(29日~、東京よみうりCC=パー70)の出場権を滑り込みで手にした石川遼(27=CASIO)が28日のプロアマで最終調整。世間の注目が集まる大一番で、今シーズン初優勝に意欲を見せた。

 今大会の出場は30人。先週、自身のプレーを終えた時点ではその枠からはじき出されることを覚悟していた。「しがみついたというか、運があって崖から落ちなかったというか…」。それでも試合が始まれば条件は同じ。「滑り込んだ人が不利ということはなく、全員がゼロから。全体的に自分のゴルフが前向きに進んでいるので、まずは初日かなという感じです」と虎視眈々と狙っている。

 そんな中で警戒するのは、例年に比べて深いラフ。「ここまで難しい東京よみうりは経験がない。ちょっと大げさだけど、違うコースに感じる」。初優勝が続出したシーズンを象徴するように今年は初出場者が11人。少なくとも彼らは昨年までのイメージに惑わされることはない。

「どっちが有利ですかね? 怖さを知らない良さもあるけど、印象が変わっても、コースを知っている方がいいのかな」

 まだ27歳の石川だが、今大会の出場は今回3番目に多い10度目。同年代の他の選手にはない経験値をシーズンの最後で生かせるか?