日米両ツアーを兼ねた女子ゴルフの「TOTOジャパンクラシック」初日(2日、滋賀・瀬田GC=パー72)、畑岡奈紗(19=森ビル)が66をマークし、6アンダーの2位と好発進した。7アンダーで首位の柳簫然(ユ・ソヨン=28、韓国)とのバーディー合戦でも一歩も引かなかったが、その裏にはある思いがあった。

 2アンダーで並んで迎えた10番で畑岡がバーディーを奪うと、11~13番では柳が3連続でお返し。続く14番パー4では畑岡が第2打を1メートルにつけてバーディーと激しく競り合った。パー5が続く、上がりの17、18番は揃って連続バーディー。畑岡は「自分もバーディーを取らないと、離される一方になってしまうので取れて良かった」と振り返った。

 大会前は「調子は良くも悪くもない感じ。マネジメントをしっかりして大きなミスをしないようにしたい」と微妙なコメント。それでも、試合に入れば快調な滑り出しを見せた。ラウンド後は「ショットはこの状態を続けられればいいと思う」とパッティング練習だけで切り上げた。

 今大会の記録は同じ瀬田GCで行われた2003年にアニカ・ソレンスタム(48=スウェーデン)がマークした24アンダー。これは3日間大会の日本ツアー最少スコアでもある。当時より総距離が約200ヤード伸びていることもあり、畑岡も「今年はそんなスコアは出ないと思う」としていた。

 だが、ここにきてショットの調子が上向きになったことで、目標も上方修正。「それ(記録を狙う)ぐらいの気持ちでいないと、下からどんどん伸ばす選手が出てくる。今日のように風がなければ、6アンダーは出せる」と強気だ。

「母国語での応援は力になるし、開催国の選手が優勝するのが一番盛り上がる」。世界の強豪が集う中で日本勢トップに立ち、強い責任感で柳ら世界のトップ選手をねじ伏せるつもりだ。