ミレニアム世代からまたもニューヒロイン誕生の予感だ。ゴルフの国内女子メジャー「日本女子オープン」2日目(28日、千葉・千葉CC野田C=パー72)、29日が18歳のバースデーのアマチュア・後藤未有(沖学園高3年)が6バーディー、1ボギーの67をマーク。通算6アンダーで首位に3打差の5位と好位置につけた。首位はフェービー・ヤオ(25=台湾)で通算9アンダー。

 1アンダーの17位から出た後藤は前半で2つスコアを伸ばすと、折り返しの10番パー4でも8Iでの2打目を3メートルにつけ、この日4つ目のバーディー。13番パー4では80センチのバーディーパットを外し「ムカついたので次は絶対にバーディーを取ってやろうと思った」。続く14、15番は気合のこもった連続バーディーでさらにスコアを伸ばした。

 小児ぜんそくで入院中にテレビで見た宮里藍(33=サントリー)に憧れ、4歳でゴルフを始めた。「CMだったのでゴルフを見たわけじゃないんですけどね」と笑うが、1年後には男子ツアーで活躍する時松隆光(25=筑紫ヶ丘GC)を育てた篠塚武久氏に師事。時松と同じく、極めて少数派のベースボールグリップのゴルファーだ。

 小学5年生の時、地元のテレビ番組で藍にアドバイスをもらった。「プロの世界で戦うために一番大事なことは?」と聞くと「自分を知ること」という答えが返ってきた。プロに交じって上位を争う後藤は「(自分のことは)たぶん知っていると思います」と控えめながらも胸を張った。

 初出場の昨年は52位。予選は通過したが「いい経験で終わってしまった」と振り返る。今年は優勝も狙える位置にいることで「緊張するだろうけど、楽しめると思う」。4打差をつけてトップを走るローアマ争いだけでなく、史上2人目のアマチュアVもしっかりと見据えている。