プロアマ戦問題で片山晋呉「厳重注意」のモヤモヤ

2018年06月28日 16時30分

会見で質問に答える片山(左)を石川(右端)はじっと見つめていた

 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は27日、都内で理事会を開き「日本ツアー選手権森ビル杯」のプロアマ戦(5月30日)で同伴アマチュアA氏に不快な思いをさせた片山晋呉(45=イーグルポイントGC)を厳重注意とすることを決めた。すでに30万円の制裁金が科されていた。片山はツアー出場を自粛中だが、「出場停止」などの厳罰も予想されていただけに、今回の処分は波紋を広げそうだ。

 理事会終了後、JGTOの青木功会長(75)、石川遼選手会長(26=CASIO)、さらに片山自身も出席して行われた会見には約100人の報道陣が集まり、注目度の高さをうかがわせた。

 そんな中、発表されたのは厳重注意という処分内容。青木会長は冒頭で謝罪とともに「この制裁処分に対し、世間でいろいろなご意見があると思います。ご意見は会長である自分が責任を持って受ける覚悟でございます」。当初は「出場停止」の厳罰の可能性も出ており(本紙既報)、処分が“甘い”という周囲の反応を想定したように語った。

 JGTO理事でもある野村修也弁護士(56)が委員長を務めた調査委員会の報告書によると、最大の問題はスタートホールだった13番グリーンでの片山の対応。同伴アマのプレー中に了解を得ずに練習を行ったことが騒動の発端となった。

 片山は13番をホールアウトし、同伴アマが14番に移動後も練習を続行。次のティーグラウンド付近でA氏の苦言に対し「すいません」と冷静に対応したものの、その後も両者の間で特段の会話はなく、A氏は14番のティーショットを打った後、カートでクラブハウスに引き揚げた。

 片山はコミュニケーションが不十分なスタートホールで「やってしまったのが悪かった」。JGTOは今後、プロアマでの対応についてガイドラインを設ける方針だが、同伴アマの了解を得れば、練習をすること自体に問題はないとの認識だ。

 片山の一連の言動を処分の対象としたものの、調査委員会は「暴力的または侮蔑的な発言や行為はなかった」と認定。報告書には今回の件を懲罰処分(除名、出場停止)とする明確な規定もないことも詳しく解説されており、制裁処分(制裁金、厳重注意)が妥当と判断された。

 その一方、会見では調査した野村理事から、片山がトップ選手であることから、これまでは同伴アマから同様の態度を許容され、それに「甘えてきた」。また、アマが求める基準や周囲のプロの対応が時代とともに変化する中で「それに追随しなかった」と厳しい指摘もあった。

 A氏がすでに直接の謝罪を受け入れ、復帰を望んでいることも報告されたが、片山は復帰時期を明言せず「今日、処分をいただいたので、自分の中で整理がついてから」。青木会長の言葉通り処分が適切だったのか、賛否は分かれそう。それだけに片山が今後、自ら復帰のタイミングを決めるという難しい判断を迫られることは間違いない。処分がどこかすっきりしないものになったのは確かだろう。