男子ゴルフの米ツアー「メモリアル・トーナメント」で、タイガー・ウッズ(42=米国)は優勝したブライソン・デシャンボー(24=同)と6打差の23位だったが、来週のメジャー「全米オープン」(14日開幕、ニューヨーク州ロングアイランド・シネコックヒルズGC)に向けた課題は見えてきた。

 過去5勝と相性抜群の大会としては物足りない成績。とはいえ「メモリアル」でのウッズのショットは冴え渡っていた。米ツアーが集計しているデータによると、状況別のスコアへの貢献度を示す「ストローク・ゲインド」のうち「ティー・トゥー・グリーン」(パット以外のショット)と「アプローチ・トゥー・ザ・グリーン」(30ヤード以内を除くグリーンを狙ったショット)で1位。聞き慣れた表現の部門では「パーオン率」が75%で6位、グリーン周りのバンカーから2打以内でホールアウトする「サンドセーブ率」は、2日目以降は100%だった。

 それでも勝てなかった原因は、ウッズ本人も「パットが普段の調子なら、もっといい位置で回れたはずだ」と話すようにグリーン上にある。パットのスコアへの貢献度を示す「ストローク・ゲインド・パッティング」は4日間通算で「マイナス7・695」。これは、この数値だけ打数を損していることを意味し、4日間プレーした選手では最下位から2番目。最終日のパット数は31だった。

 少々乱暴な計算になるが、ウッズが言うように「パットが普通の状態」で、仮にこれが「0」だったら、優勝したデシャンボーとの6打差はひっくり返っていたかもしれないのだ。

 ウッズの最後のメジャー勝利は2008年の「全米オープン」。パットを復調させて、10年ぶりのメジャーVとなるか。