【カーリング女子】“もぐもぐタイム”だけじゃない!カー娘史上初4強入りの原動力は

2018年02月22日 16時30分

ショットを放つ藤沢(中)

【韓国・江陵21日発】ついにメダル獲得に王手をかけた。カーリング女子1次リーグ最終戦、LS北見の日本はスイスに4―8で完敗したものの、4強入りを争う米国も敗れたため史上初の準決勝(23日)進出が決まった。スキップの藤沢五月(26)をはじめ選手たちの美貌やキャラクターが注目されるが、1998年長野五輪から20年来の悲願達成には、地道で緻密な活動があった。

 1次リーグ最終戦。勝てば準決勝進出が決まる一戦は、前半から大量リードを許す展開。第5エンド終了時の“もぐもぐタイム”で大粒のいちごをほおばったものの、第9エンドで4点差を付けられると、コンシード(ギブアップ)。それでも米国が敗れたため、5勝4敗ながら1次リーグ突破を決めた。

 試合後、ショットが決まらずに号泣した吉田知那美(26)は「スイスも他のチームも準決勝に行けると信じて戦っていた。私がこんな状態だったら失礼。思いっきりやりたい」とし、藤沢は「試合に負けて複雑な気持ちもありますが、修正して、あと2試合、自分たちに自信と誇りを持って戦う」と先を見据えた。

 いつでも冷静な藤沢は韓国で人気急上昇。地元の人気女優パク・ポヨン(28)やフィギュアスケート女子の浅田真央(27)に似ていると話題に。またネット上では他のメンバーも「かわいい」「美人」と、日本のカー娘の注目度は高まっている。しかし、初の4強入りを果たせた原動力は、日本チームの徹底した情報収集能力にある。

 氷上のチェスと呼ばれるカーリング。日本は1年前に同会場で行われた世界ジュニアのデータからストーンの特徴を事前に調べ上げてきた。柳等(やなぎ・ひとし)チームリーダー(53)は話せる範囲の情報として「シートDでは黄色のストーンを使ったチームが全勝だった」と明かした。

 これは黄色のストーンが均質で扱いやすく、赤には動きの違う“異物”が混じっている可能性が高いことを意味する。1年前と同じストーンが使用されているのは製造番号から確認済み。今大会で極端な結果が出ていないのは「トップ選手たちは試合中に異質なストーンに気づいて、技術やスキップに使わせないなど対応するから。その辺りがジュニアとの差」(柳チームリーダー)。

 いち早く異変を察知するには予備知識があるほうが有利。情報がすべてではないが、日本はシートDで2試合を戦い、黄色を使った韓国戦(15日)、赤を使ったスウェーデン戦(19日)と、ともに勝利を収めた。

 大会中にもストーンは研磨されるため、情報は常に更新される。「(女子の)LS北見と(男子の)SC軽井沢クの間で直接のやりとりはないと思うが、両チームからの情報は首脳陣がまとめている」(同)。女子のみの出場だった前回のソチ五輪では男子だけだったノルウェーと手を組み、情報交換を行ったという。

 今回は男女揃っての出場。惜しくも予選敗退となった男子が集めたデータが、さらなる女子の躍進を支える。

 準決勝では1次リーグで勝利した地元・韓国と対戦する。スポーツ界で常に火花を散らす「日韓戦」に勝利し、メダル獲得を確定させる。